eccomp2021
進化計算コンペティションは,進化計算の実応用と産学交流を促進するために,2017年に始まった最適化コンペティションです.過去4年のコンペティションでは,製造業・航空宇宙・ゲーム分野における最適化問題を出題してきました.
今回は社会シミュレーションによる経済支援施策の設計を扱います.コロナ禍による経済ショックやそれに対する経済支援施策の影響をシミュレーションし,より良い施策を見つけることを競います.不確実性をもつ組合せ最適化問題です!
お知らせ
pip install -U opthub-client-cli.変更点:解のinfoフィールドを取得できるようにした.新型コロナウイルス感染症の感染拡大は,緊急事態宣言や自粛により様々な産業に大きな経済的被害を生じさせています.また,その影響は均一ではなく,いわゆる非正規雇用者など一部の方に集中していることも報じられています.
国や地方自治体はこれらへの対応として,様々な経済支援施策を実施しています.これらの施策は,(a)給付の対象と(b)支給金額により特徴づけられます.例えば,2020年の「特別定額給付金」では,(a)を住民基本台帳に記録されている者全員,(b)を対象者1人につき10万円の給付として実施されました.この他,「低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金」では,(a)を一定所得以下のひとり親世帯の児童,(b)を対象者1人につき5万円の給付として実施されました.
これらの施策は広い意味では家計の支援を目的としたものですが,税金を原資として配分することから,i)困窮状態の解消とii)適当な支給水準の両立が社会的な合意・受容のために必要であると言えます(多目的最適化).また,有効な施策を設計するためには,経済ショックの影響を事前に正確に予測することが必要になりますが,この正確な予測は不可能です(不確実性).このため,施策は様々なショックシナリオに対してその効果が頑健なものが望まれます(ロバスト性).
また,施策の設計に際しては内容の十分な検討が必要です.施策が結果的に有効であったとしても,非就業者の人をさしおいて一般労働者のみが支給対象となることは,社会的に受け入れられることは難しいと考えられます(支給対象の優先関係の存在).そして,このような検討のためには目的間のトレードオフ関係を正確に把握できることが要求の一つになります(パレートフロント近似の必要性).
以上から,本コンペティションでは,ある自治体における新型コロナウイルス感染症による経済ショックに対する給付金施策設計の最適化問題(不確実性下でのロバスト最適化問題)を扱います.
単目的部門では,sop-1とsop-2の2問の最適化に取り組んでいただきます.単目的部門での順位付けは,目的関数の最小値を用いて,sop-1とsop-2のそれぞれでスコアを計算し順位付けを行った上で,両者の順位をかけ合わせたスコアにより優劣を競います.例えば,sop-1で4位,sop-2で2位の参加者AとSOP-1で5位,sop-2で1位の参加者BではBのほうが上位になります( ).
多目的部門では,mop-1とmop-2の2問の最適化に取り組んでいただきます.多目的部門での順位付けは,目的関数値のHypervolumeの最大値を用いて,mop-1とmop-2のそれぞれでスコアを計算し順位付けを行った上で,両者の順位をかけ合わせたスコアにより優劣を競います.例えば,mop-1で4位,mop-2で2位の参加者Aとmop-1で5位,mop-2で1位の参加者BではBのほうが上位になります( ).
| イベント | 日時 | アナウンス |
|---|---|---|
| Webサイト公開 | 2021年10月21日(木)12:00 | 本ページ |
| チュートリアル問題公開 | 2021年10月26日(火)21:00 | こちら |
| 競技開始 | 2021年10月26日(火)21:00 | 本ページ,進化計算学会ML |
| 競技終了 | 2021年12月18日(土)23:59 | 本ページ |
| 結果発表 | 2021年12月25日(土)午前 | 進化計算シンポジウム2021(oVice開催) |
結果発表に参加するためには,進化計算シンポジウム2021へのお申込みが必要です.詳しくは進化計算シンポジウム2021のページをご覧ください.
どなたでも無料で参加できます.
こちらのチュートリアルにしたがって,所属組織のメールアドレスでアカウントを作成してください.
昨年のコンペに参加された方へ
昨年に作成したアカウントは引き続きお使いいただけます.クライアントツールを最新版に更新してプレイしていただきますようお願いいたします.
コンペティションは単目的部門と多目的部門に別れており,各アカウントはいずれか一方または両方の部門に参加することができます.それぞれの部門には,問題を解くことで参加したとみなされます.1つの部門は複数の問題からなり,参加した部門のすべての問題を解く必要があります.
1人で参加することも,複数人が1チームとして参加することもできます.1チームの人数に制限はありません.チームで参加する場合は,代表者を1人決めて代表者がアカウントを作成してください.1人の参加者が複数のチームに所属することはできません.ただし指導教員は禁止事項に違反しない範囲で複数のチームにアドバイスできます.Q&Aもご覧ください.
以下に違反した場合は失格となります.
| 時間 | 内容 | 発表者 |
|---|---|---|
| 09:00--09:05 | 開催趣旨の説明 | 濱田 直希(KLab株式会社) |
| 09:05--09:20 | コンペ問題の説明 | 後藤 裕介(芝浦工業大学) |
| 09:20--11:30 | 参加者からのプレゼン(1件5分) | 各参加者 |
| 11:30--12:00 | 結果の総括およびディスカッション | 濱田 直希(KLab株式会社) |
単目的部門・多目的部門のそれぞれに複数の賞を用意します.受賞者には進化計算学会から表彰がございます.詳しくは後日発表いたします.
単目的部門・多目的部門それぞれの部門ごとに総合順位を決定し,総合順位の上位者を表彰します.
本コンペの出題は,JST未来社会創造事業JPMJMI20B3「社会政策立案に向けたマルチスケールABSS手法」(研究開発代表者:神戸大学 貝原俊也)において,主たる共同研究者の芝浦工業大学 後藤裕介が実施する研究開発課題「経済支援政策分析のためのエージェントベース社会シミュレーション分析基盤」の一部として提供させていただいているものです.
本コンペでは,コンペシステムに解を提出する前に,ローカル環境にて実験することができます.以下からシミュレーション・プログラムを入手し,仮想合成人口個票データ利用申請フォームから申込後に案内されるデータをダウンロードすることで,ローカル環境で実験できるようになります.ただし,コンペシステムでは乱数シードの1つが未公開であるため,実験時の結果が必ず再現するわけではない点に注意してください.
本コンペでは,設計変数(給付の対象,給付金額)のコーディングや実行時の引数指定や戻り値の形式が複雑であることから,実装時の参考のため,単目的部門・多目的部門のそれぞれについて,上記のサイトにてサンプルコードも公開しています.シミュレーションプログラムに渡す引数の設定,戻り値の受取り方など,とりあえず動く実装として参考になさってください.
A. どんな方法で解いても構いません.人力でいくつか解を送って様子をみたり,応答曲面を構築したり,途中でソルバーを打ち切って再スタートすることもできます.ホワイトボックスな関数については,ローカルでプログラムを組んで好きなだけ評価しても構いません.要するに,禁止事項に抵触しない限りは何でもアリです.もし判断に迷うことがあれば,お問合せ先までご質問ください.
A. 今年のコンペは一定の評価回数で競うため,一度送信したデータを取り消すことはできません.デモ問題で十分にテストしてから本番の問題を解くようにしてください.
A. 一度送信したデータはサーバに記録されており,opt list solutionsコマンドで取得できます.しかし,ソルバーを同じ状態から再開するためには,ソルバーの状態変数や乱数種なども復元する必要があるはずです.これらはご自身で定期的にファイルに保存するなどして,突然のトラブルに備えてください.
A. 参加できます.代表幹事以外の委員は,問題を解くうえで有利になるようなインサイダー情報は知ることができません.そのため,運営に関わる教員やその学生であっても,一般参加者と同じ公平な条件で参加できます.
A. 教員は指導目的で複数のチームにアドバイスできるものとします.ただし,お互いのチームのデータを教えないようにしてください.アドバイスの内容も,個々のチームのデータだけから分かることに限定してください.
A. 競技期間終了後に削除できます.お問合せ先までご連絡ください.なお,アカウントを削除すると,そのアカウントで送信したデータも削除されます.
A. 複数の問題に同時に解を送信することもできますし,同じ問題に複数の解を同時に送信することもできます.並列数に上限はありません.解はサーバに登録された順番に評価されます.解を並列に送信するには,以下のような方法があります.
opt submitコマンドを実行する.opt submitコマンドをバックグラウンド実行する.opt submitコマンドに--no-waitオプションを指定する.この場合,サーバでの評価・採点を待たずにコマンドが終了します.評価・採点の結果を取得するには,しばらく待ってから以下のコマンドを実行します.opt list solutions --query "_and: [{match_id: {_eq: MATCH}}, {owner: {name: {_eq: USER}}}]"
ここでMATCHには競技IDを,USERにはあなたのユーザ名を入力します.
A. 利用しても問題ありません.例えば,ローカル環境で得られた良い解集合を進化アルゴリズムの初期集団とするwarm start戦略を採用されても,問題ありません.
A. 探索範囲の上限は設定していません.どんな値でも与えることができますが,あまり大きな値を与えると施策予算オーバーで実行不可能解になります.この場合,実行不可能でも評価回数は消費されますのでご注意ください.評価回数を消費するかしないかの基準は以下のようになっています.
進化計算学会 実世界ベンチマーク問題分科会
sig-rbp@googlegroups.com
進化計算学会 実世界ベンチマーク問題分科会
sig-rbp@googlegroups.com
主催者
jpnsec
ID
eccomp2021